【若手公務員】スケジュールの共有にも!日報は電子化して共有しましょう!

この記事では、おすすめの情報共有ツールとして業務日報を活用することを紹介します。

以下の記事において、情報共有の重要性について説明したところですが、皆さんが配属された職場では、日頃どのような方法で情報共有が行われていますか?

【トラブル解決・生産性の向上に】若手公務員が理解すべき情報共有の重要性

おすすめしたいのは日報を電子ファイルで共有することです。日報とはその日に行った業務内容を報告するツールです。多くの企業で活用されています。一方、役所においては特に義務化されていないので、日報を活用しているかは職場によってまちまちです。

しかし、日報は役所においても有効な情報共有ツールとなりえます。特に新人や若手公務員にとっては、自分の仕事を整理して記録する良いツールです。まずは、そのメリットや活用方法を理解しましょう。

また、日報の共有化は、できるならクラウド化して休暇中や出張先からでも確認できれば便利ですよね。実際に有料サービスとしてそのようなツールも販売されています。とはいえ、役所ではネットワークセキュリティの関係から新しいシステムやソフトを1つ導入するだけも煩雑な手続きを経る必要があります。クラウドサービスを活用した情報共有ツールを導入したくても課や係単位では難しいでしょう。

そこで今回は、簡単に導入できて、誰でも簡単に使える情報共有ツールとして、日報を活用することを紹介いたします。

日報を共有して活用することのメリット

皆さんの職場では日報などは用いられていますか?使っているのであればそれをネットワーク上で共有することをおすすめします。日報に記載する内容は、職場のメンバーや後年度の担当者にとって、貴重な情報だからです。

仕事の偏りを是正することができる

通常、日報にはその日に行った業務について、どの業務にどれくらいの時間を要したかを記録します。係のメンバーが日報を読むことで担当者の業務内容に無理・無駄がなかったか振り返ってチェックすることができます。

上司が見て明らかに業務過多と判断すれば仕事の配分を見直したり、ほかのメンバーにフォローさせるなど柔軟に対応が可能です。1人が仕事を抱え込んで潰れてしまうということを防ぐことができます。

タスク管理ツールとして業務の効率化を図る

また、タスク管理の点においても有効です。日報を書くことで、今後行うべき業務、既に完了した業務、優先的に行う業務が整理されます。タスク管理をすることで〆切を忘れることを防ぎます。また、その日に行うべき仕事やその順番を容易に判断することができ、どの仕事から着手しようかか悩むことはなくなります。

余計なことに頭を使う時間を省略できるので、業務の効率化を図ることができます。


後年度の担当者の羅針盤になる

日報は後年度の担当者にとって、大変参考になるものです。日報には通常、担当者の所感として、気づいたことを記録します。「こうしておけば効率化できた」「●●をするときは○○に注意」といった情報は、後年度の担当者が同じ仕事をする際に業務を効率化したり、同じ失敗を繰り返さないために有効です。

また、前任者の同時期の日報を参考としながら業務計画を立てたり、自分の仕事に遅れはないかチェックする場合に、過去の日報を見て進捗状況を参考にすることができます。後年度の担当者にとって日報は、まさに羅針盤といった存在です。

日報を共有する方法

どのようなテンプレートがよいか?

職場で日報を書く習慣がない場合、どのようなテンプレートを使うか悩みますよね。しかし、おすすめしているように日報は情報共有が目的ですので、形式ばった必要はありません。毎日上司のはんこをもらう必要もありません。

むしろ、一般的な日報のように1日ごとに1枚を書くという書式よりも、日付をまたいだ一覧で整理され、担当する業務ごとに分野分けした表形式をおすすめします。情報の検索性も高く、作成も容易だからです。

簡易な表形式による具体例

以下のように、業務と日付を軸とした一覧表であれば、他のメンバーが確認するときもいつ何をやっていたかわかりやすいですよね。記録する内容もこの程度であれば、慣れたら負担になりません。

また、この表のよいところは過去の日報を一覧で確認できるほか、スケジュール表としても使えます。完了した業務の確認とあわせて今後の予定も確認できますのでとても便利に使えます♪

1/21(月) 1/22(火) 1/23(水)
庶務関係 2/1の検査出張の旅行命令簿を作成。係長へ提出済。 10時、先週○○課へ回付した印刷契約の原議書が差し戻された。●●について書き直しが必要とのこと。 印刷契約の原議書を修正し、再度提出した。
A事業関係 実績報告書の作成に着手。昨年度の様式を使って作成していたが、今年度から様式が改正されていることに書き始めてから気づく。書き直し。 工事写真の整理に半日を要した。あらかじめ画像データを整理しておくべき。 実績報告書の案が完成。係長へ確認を依頼した。
B事業関係 10時、△△省から補助事業の追加交付決定の連絡があった。取り急ぎ、係長・課長へ報告。 14時~15時、来年度の事業について関係する●●課の××主任と打合せ。詳細は打合せメモを参照されたい。 13時、◎◎契約の完了検査に立ち会いのため出張。15時帰庁。
その他 16時、所要につき時間休を取得。

どこで共有するのがよいか?

部署で利用しているローカルネットワークにおける共有フォルダがおすすめです。

どの役所でもセキュリティが厳重なローカルネットワークに共有フォルダを設置し、仕事で作業する電子ファイルを保存しています。ファイルを個人端末に保存されているよりも情報流出のリスクが低いためです。

共有フォルダは部署単位で閲覧権限などが定められていると思います。課単位、係単位で権限が定められていれば、日報を共有したい範囲にも合致してちょうど良いですね。

この方法なら日報のためにあらたなソフトやシステムを導入する必要もなく、費用もかからず容易に実践できます。

日報を情報共有ツールとするにあたっての注意点

日報を書くことが新たな負担とならないよう注意する

この記事が簡易な表形式のテンプレートをおすすめしているのは、日報の作成が負担とならないためです。業務のキリが良いタイミングに必要なことを表に入力していくだけですから。

仮に、日報の形式がその日の業務内容を時系列に並べて、最後に所感を添えるという場合、毎日の業務終了後にその日の仕事を思い出しながら作成する人もいるでしょう。日報を作成することに時間を要し、残業が増えてしまっては本末転倒です。

立派すぎるテンプレート、細かすぎるテンプレートは書く人の負担となることを理解しましょう。


職場ではテンプレートを統一する

情報の検索性を高めるために、テンプレートは統一して標準化しましょう。

また、エクセルファイルで担当者ごとにシート分けすることでファイル1つでメンバーの仕事の様子を確認することができ、便利です。

どのようなテンプレートを用いるかは職場で話し合って決めるとよいです。

今回おすすめしたのはリアルタイムで情報共有をすることが目的ですのですごく簡単な表形式としていますが、例えば、業務内容を5W1H(when:いつ、where:どこで、who:誰が、why:何のために、how:どのように)を意識した形式とするのもよいですね。

後年度の担当者が見ることを前提に書く

日報は共有して活用するものですので、独りよがりの内容ではいけません。自分だけがわかる書き方などは修正しましょう。

例えば「鈴木さん」といった人名を書いた場合、後年度の担当者からすれば鈴木さんがどこの誰なのかわかりませんよね。毎年人事異動のある役所では人名そのものはあまり意味を持たない情報です。最低限、どこの誰か判別できるようにしましょう。

まとめ

日報は書くことそれ自体に意味があるのではなく、共有して活用することで初めて効果を発揮します。現在の職場での情報共有ツールに留まらず、後年度においても、過去の日報を業務マニュアルとあわせて活用することで業務の効率化を図ることができる、まさに職場の資産です。

あらためておさらいしましょう。

[box03 title=”まとめ”]
  • 日報を共有することで、仕事の偏りを防止、業務の効率化が期待される、後年度の羅針盤となる
  • 日報の形式は簡易な表形式で十分
  • 新たなシステムの導入は不要。エクセルファイルを共有フォルダにおきメンバーが閲覧できればOK
  • 日報は情報共有の手段であり書くことが目的ではない。書くことが新たな負担とならないよう注意。
  • テンプレートを標準化し、書く負担を軽減するとともに情報の検索性を高める
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役所の最前線で働く若手公務員の皆さんにとっては、情報共有が重要とは理解していても忙しくて実践することが難しいという人もいるでしょう。そんな人にこそ、簡単に入力して保存するだけの日報はおすすめです!

読者の皆さんがそれぞれの職場でご活躍されることを願っております。ここまでお読みいただきありがとうございました♪